プラハの話、その2
さて、プラハへついて数時間もたたぬうちに街角に発見したポスターが上の写真です。チェコ・ギターデュオ・コンサート、明日、聖イルジー教会にて、夜八時より。チェコ・ギターデュオって、聞いたことのあるような、ないような。とにかく、出かけてみることにしました。
大聖堂横の小さな礼拝室にしつらえられたステージに現れたのは、年のころなら50代半ばのお二人。おそらく、ご夫婦でしょう。プログラムには、 Jana & Petr Bierhanzlとあります。イギリスに帰ったあとでHPを調べてみたら、プラハ音楽院の同級生デュオのようです。ペートルさんの手にしているのは、明らかにフラメンコギターです。一方、ヤーナさんの方は普通の杉のクラシックギターに見えます。で、プログラムが、ヴィヴァルディ、パガニーニ、アルベニス、グラナドス、フラメンコ・・・・・えっ、フラメンコ?うーん、こういうパターンは、私の経験からすると、大変まずい組み合わせです。食べあわせが悪いんですね。ウナギと梅干のような。
一抹の不安を抱えつつも、コンサートは始まりました。いきなり、結論から書いてしまうと、私の不安は、半分的中し、半分杞憂に終わったと言うべきでしょう。技術的には、最近の若手ギタリストのようなサイボーグ的な正確さこそないものの、大変に達者で安心して聴いていられる演奏でした。アンサンブルは一糸も乱れず、ほぼ完璧で、さすがに夫婦デュオと思わせるものがありました。演奏のスタイルは独特です。スペインものでも、私の歌い方の感覚とまったく違ったフレーズが次から次へと現れて、共感こそしないものの、新鮮でした。フレーズの間の息継ぎの間が極端に短くて、どことなくジプシー音楽風です。言葉にするのは難しいけれど、繰り返すたびにテンポを増して加速してゆくコサックダンスを思い浮かべていただけるとよいかもしれません。ここは東欧なんだなあ、と妙に納得しました。