シリーズ・日本の創薬ベンチャーを考える(その6)
スピーデルの起業の最大のドライビングフォースは、アリス・ハックレイのSPP100(アリスキレン)に対する執念であったことは疑いの余地がありません。では、ファイザー日本法人スピンアウトの場合はどうでしょう。スピンアウトを設立しようという人たちの守りたかったものは何なのか。それは、自分たちの雇用なのか、それとも、無念にもパイプラインからこぼれ落ちてゆく運命にあった有望候補化合物なのか。雇用の確保が主な理由であっても、別に悪いことはありません。こんな方だっていらっしゃるでしょう。たとえば、研究所の近くに家も建てた。定年まで後十年だ。ここで失職してなるものか。うん、これはよくわかります。それはそれで、立派な起業の動機だけれども、では具体的にどんなビジネスモデルを画くのか。ビジネスモデルに説得力のある限り、投資家にとって起業家の個人的な思惑などどうでもよいことです。
というわけで、ここからが肝心のビジネスモデルのアナリシスになるわけですが、残念ながら私には荷が重く、かなり息切れしてきましたので、「シリーズ・日本の創薬ベンチャーを考える」は、ひとまずここでお休みです。個人的には、スピンアウトはファイザーとは一定の距離をおいた方が良いのではないか。また、ケミストリーの機能を持たない日本のバイオベンチャーとのコラボレーションなども視野に入れていってくれればよいのになあ、と思っています。日本の会社にとって、地理・言語・文化的に距離の遠い海外の創薬CROとお付き合いするのは、やはり、けっこう骨の折れることですから。
なじみのない世界のお話でしたが、興味深く拝読しました。80人もの集団スピンアウトというと、やはり中心となる人がいて(研究所長さん?)、その人の意欲や推進力や人間的な魅力といったものの影響が大きいのかなあと想像します。
それはさておき、新会社への助っ人で蚊帳吊りウサギさんが馳せ参じる、という結論になるのかと思っていました(^^)
Comment by あ次郎 — 24/10/2007 @ 04:18 pm
確かに、中心になる人というのは重要で、こういう大胆なビジネスプランをモノにするには、カリスマ的な求心力を持った人が必要だと思います。私の経験ではそういう人は、人間的な魅力があるとは言っても、いわゆる「よい人」ではなくて、「冷酷無情な人」とか、「人を人とも思わない人」とか、むしろネガティブな形容のほうがふさわしいほど、目標達成のためにはどんな犠牲もいとわない強烈な意思を持った人が多いように思います。下で働くほうは、たまったものではありませんす。毎日、泣きながら会社に行く羽目になります。ん、これは愚痴か・・・・。スポーツの世界で言えば、チェルシーFCのマネジャーだった、ジョセ・マリーニョとか、F1のマイケル・シューマッハとか。味方も多いけれど、敵はもっと多いタイプですね。
>新会社への助っ人で蚊帳吊りウサギさんが馳せ参じる・・
あはははは。新会社の社長さんがこのブログを見ているといいんですけど。でも、それならそれで、仕事もせずにギターばかり弾いているのがバレバレですね。
Comment by 蚊帳吊りウサギ — 25/10/2007 @ 08:13 pm